・仕事に家事に宿題に……気づけば今日も夜中??!
・いつになったら一人で宿題ができるようになるの?
こんな風にお悩みではないですか?
小学校から出される宿題は、多いと大変!でも、少ないと不安……。お子さんの将来を思えばこそですが、宿題が原因で起こるケンカやイライラは避けたいところですよね。
お子さんの宿題が今後どのように増えていくのか?
また、どんな対処をしていけば良いのか?
気になりますよね。
結論を先に言ってしまうと……
学習習慣をつけるために一番大切なことは、
「宿題を終わらせること」を目的としないことです。
- 宿題を通して学習習慣をつけさせたい。
- 子どもの意識が宿題に自ら向くようにしたい。
このようにお考えのパパさん、ママさん!
ぜひ、最後までお付き合いくださいね。
宿題の量はどのくらい?
小学生白書Web版(小学生の日常生活・学習・新型コロナ対策の休校に関する調査
https://www.gakken.co.jp/kyouikusouken/whitepaper/202008/chapter9/11.html
小学1・2年生
- 音読
- 計算ドリル or 算数プリント
- 漢字練習(練習した漢字を使用した熟語や言葉調べ含む)
- 週末特別:2行文 or 日記
スラスラ読めないとイライラしてしまう……。
学校によってはチェックカードなるものがあったりもしますよね。
そもそも、忙しい親御さんだと時間を作るのも大変!!
仕事や家事がやっと片付いたそのタイミングで、「ママ!音読聞いて!」と言われることもあるでしょう。
ずっと待たせていたのか!と思いつつも、モヤモヤしたことが一度はあるのではないでしょうか。
小学3・4年生
- 音読(文の長さup!)
- 計算ドリル
- 算数ドリル
- 漢字ドリル
- 都道府県
- 週末限定:理科・社会の調べもの
理社についてのお話は、本当によく聞きます。
社会の都道府県は、初めての本格的な暗記!それに加えて、都道府県の漢字も全て2020年度から小学4年生で習うことになったからさらに大変!!(2018・2019年度は以降期間)
なんと、20字も増えました!
「潟」「媛」などの、以前は中学生で習っていた漢字まで……。これは、きつい。
小学5・6年生
- 計算ドリル
- 算数ドリル
- 漢字ドリル
- 英語(お遊びじゃなくなる)
- 百人一首
- 理科と社会の暗記プリント
- 週末:作文(!)
暗記系の宿題は、中学に向けて必要だけど……
覚えさせる時間がない。
他にも、「量が多いから、管理が大変!」という声をよく聞きます。何からやるか考えているうちに夜になってしまうお子さんや、気合を入れるために片付けを始めたら片付けで時間を使ってしまうお子さん……。
その計画性のなさに、(大人の自分の姿を重ねつつ)イライラすることが増えるお話は、高学年の親御さんから聞くことが多いです。
先輩ママ(パパ)の対処法
学年ごとに苦労の種類が変化していく宿題チェック。先輩ママ(パパ)達はどのように対処していたのでしょうか。
4つご紹介します。
ちょっと手を抜く。音読は、聞いていない!笑
聞いてストレスになるなら、聞かない!!……良いと思いますよ。疲れちゃいますもんね。壊れたレコード聞いているみたいなものですから。(あれ……このたとえ伝わりますか?不安。)
ただし、可能な限りで構わないのですが……時間のあるときに教科書で内容をサラッと確認しておいて、「誰が出てきた?」「何が起きた?」「どんなお話だった?」と1つ2つ質問してあげると良いかもしれません。
「聞いていたよ!」というアピールにもなりますし!
重要なのは、音読を「聞くこと」よりも、音読の「目的を知っておくこと」。音読の宿題は、何度も(学校と家で)内容に触れて理解を深めることが目的です。決して「上手に読むこと」が目的ではありません。
いつやるか決めて、終わるまで外出禁止!ゲームも禁止!
これは、一度はみんな通る道かもしれませんね。即効性は、おそらく一番。ただし、心苦しさも一番!……ではないでしょうか。
保護者会で「宿題が多い!」と話題に出してみる。
宿題自体を減らす作戦ですね。これは、発言力の強いママ(パパ)さんならではかもしれません。ただ、宿題が多いことでお子さんも親御さんも辛いなら、担任の先生に相談はした方が良いです。
……というのも低学年のうちは、学習する体力にも個人差が出やすい!小学校の授業を受けるだけで精一杯!というお子さんもいます。家で無理矢理がんばって宿題をやって、次の日の授業中に眠くなってしまったら本末転倒です。
学習は、お子さまの健康があってこそ!です。遠慮せずに、相談しましょう。
子どものペースで、少しずつ学習習慣をつける。
「10分で出来るだけ!」とか「今日は音読だけ!」とか、親御さん側で宿題を選んで「コレだけ!」と量を減らしてしまう。終わらなかった宿題に関しては、親御さんが連絡帳に一言書いてあげることにしているようでした。
スケジュールを組んだりペース管理をしたり。ちょっと大変そうですが、無理矢理すべてを終わらせることと比べたらどうでしょうか。お子さんも親御さんもずっとストレスが軽くなりますよね!
これも少し前に書いた音読の話と同じで、目的が大事です。「終わらせること」が目的になると、大人も一気につまらなくなりますもんね。ちなみに私は、「やっといて!」と丸投げされた仕事は、全力で投げ返します……いえ、ただの妄想です。
話を戻します。宿題は、あくまで「学習習慣のため」と割り切る。極端な話、宿題が終わらないくらいで命は危険にさらされません。だから、だいじょうぶ。まずは、習慣づけに焦点を。
塾講師の視点から考える解決法
みなさん、さまざまな工夫をされていますね。お子さんに宿題をやらせつつ、自分の時間も確保するのは本当に至難の業だということが伝わってきます。
おそらく気づいている方が多いとは思うのですが、中にはお子さんを心配するがあまり忘れてしまっている親御さんもいるようなので、あえて書きます。親御さんが『自分のこと』に使える時間を必要以上に犠牲にするのはよろしくない。
そんなことは、お子さんだって望んでいないし、何よりも笑っているママやパパが良いに決まっています。そもそも、宿題は、あくまでお子さんの宿題。あまりにも手をかけすぎると、自立できなくなってしまうので、むしろ注意が必要なくらいです。
とはいえ、ご家庭によって状況は様々ですよね。
そこで、塾講師の客観的な視点から、どんなご家庭でも使えそうな解決法を3つご紹介いたします。
いつやるのかは、子どもが決める。
毎日の「宿題やりなさい!」を、「宿題はいつやることにしたんだっけ?」に変えませんか。
たとえば……
- 「(遊びから)帰ったらすぐやる」
- 「夕飯食べたらやる」
- 「お風呂から出たらー」
- 「早起きしてやるよーおやすみ」
……などと、毎日の宿題タイムがバラバラでは習慣づけは難しいでしょう。
習慣づけのためには『このタイミングでやる!』と決めてしまうのが最善策です。これは学習習慣に限った話ではないし、大人も子どもも関係ありません。
ただし、子どもは現実的に考えるのが苦手なので、親御さんの力が必要です。そしてしっかり「いつやるか」を決めたら、あとはもうそのタイミングで声をかけてあげるだけで良いのです。
そして、これは学年にもよりますが、「終わらなかったら翌朝やる。それでも終わらなかったら、先生に正直に言う。」まで約束することをオススメします。
お子さまの成長に合わせて、親御さんの関わり方は「学習内容の手助け」から「学習習慣の手助け」に変化させていくのが、お互いのためだからです。
親も一緒に習慣づけをする。
可能であれば、同じ時間帯に机に向かって「一緒に」取り組むことです。学習習慣づけには、何と言ってもこれがBEST。「デスクワーク」でも「日記を書く」でもなんでも良いです。これを機に、新しく何かを始めてもいいですね。
「一緒に『習慣づけ』」をする、ということです。宿題のすべてを一緒の空間でやる必要はありません。「わからないところはこの時間」と決めてしまうのも良いでしょう。もちろん毎日が難しかったら週1でも。とにかく、約束したその時間は、同じ空間で(学年によっては違う空間でも)それぞれ机に向かうことです。
いつやるか分からない宿題に振り回されるのは、今日で終わりにしましょう!
この方法の良いところは、二つあります。
まず一つ目は、対等な約束だというところ。対等な約束だと、お子さんも素直に守ってくれるんです。
実は、「宿題やるって約束したじゃない!」という場合の約束って、お子さん側からするとただの命令。だって、その約束で大人側がすることといえば、見守るだけだから。(それが大変な訳なのですが、子ども側からすると「宿題やるのは、ぼく(わたし)!ママは何もしてない!」なのです。)
私もここ数年でやっと気づいたのですが、大人って本当に知らず知らずのうちに、とってもズルい!
もう一つの良いところは、お互いの『習慣づけ』が目的になると、単純に褒めるチャンスが生まれること。むしろ自然と「今日も続いてる!すごい!」って言いたくなる。だって、何かを習慣にするって、大変なことだから。
場所を変える
これは、上記の方法がダメな場合の手段です。
私の生徒にも、毎日のように塾の自習室にくる子がいました(小学2年生)。学校帰りに自習室にきて、学校の宿題を終わらせて、そのまま塾の授業がある日は授業を受けて、ない日は帰宅。
「家に帰っても一人」「塾なら、分からないところを先生に聞ける!」と本人も嬉しそうでした。もしかしたら単純に、さびしかったのかもしれません。ただ、まっすぐ家に帰っていたら、学習習慣はつかなかった可能性が高いので、結果論ですがあの子にとっては最善策でした。
塾に限らず最近は、民間で学習サポートをしてくれる学童も地域によってはあるので、探してみるのも良いでしょう。
まとめ
大切なのは「何を目的とするか」です。
『終わらせる』が目的だと、つまらないし続きません。それに比べ、『学習する習慣』が目的であれば褒めるチャンスが生まれます!極端な話、終わらなくても褒められる。
「今日も続いてる!えらい!」
『褒める』って、『認める』にとても近いんです。
子どもの宿題が終わらない!と悩んでいる親御さんは、ぜひ目的を『習慣づけ』に変えてみてくださいね。