最近は『鬼滅の刃』の影響で、難しい漢字を書ける子がいますよね。それと同時に「そんなことより、漢字ドリルの漢字を……!」という声があちらこちらから聞こえてきます!
いつの時代も、親と子を苦しませる漢字練習……。よくある漢字の覚え方は『ひたすら書く!』という根性論ですよね。……とは言え、最近は以前に比べたら「10回書け!」「間違ったら1ページ書け!」のような指導は減ってきたように感じています。(綿崎調べ)
であれば、画期的な学習法が生まれたのか??!
……と言ったら、残念ながらそんなこともなく。
宿題の漢字ドリルを毎日なんとかこなし、テスト前に必死で練習をさせ……「言い争いをしながら必死で宿題をやらせているのに、なかなか覚えてくれない……。なぜ?」というのが現実ではないでしょうか。
現役塾講師の私が、今回は最強の漢字練習法をご紹介します。
コツを掴めば、1回書くだけで覚えられるようになるかも!
やり方を覚えるまでは、大人のサポートが必要です。
でも、覚えたら一人でだって余裕です!
やり方自体は至って簡単なので、ぜひ、試してみてくださいね。
準備するもの
漢字ドリル
今回の記事内では、新学社の「くりかえし漢字ドリル」を例としてあげさせていただいております。
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この記事と同じように進めるのであれば、【新出漢字】【読み問題】【書き問題】のページがあるものをご用意ください。
ノート
細かい部分の間違いが多い(もしくは、覚えられない)お子さんの場合は、少し大きめのマス目のものを新出漢字練習用にご用意いただくのがオススメです。
えんぴつ・消しゴム
シール・色ペン・付箋(任意)
チェックマークが(間違いの象徴のように感じて)モチベーションを下げてしまう場合は、お子さんと「何を目印にするのか」を決めてみてください。
大好きなキャラのシールでもいいですし、キラキラのペンで書いた可愛い(orカッコイイ)マーク、大好きなキャラ付箋に間違った番号を書く……などなど。些細なことで、やる気になるなら、利用しない手はないはずです!
もちろん、とくに気にならないようであれば、いりません。
漢字練習の大まかな流れ
ステップ①漢字を正確に書く。
新出漢字は、まずしっかり正確に書けるようにします。ここで間違えて覚えてしまうと、練習が全て無駄になるので、正直、ここがいちばん重要です。
ステップ②漢字を読めるようにする。
読めない漢字は書けないので、しっかり読めるようにします。また、ドリル内で「読み問題」と「書き問題」が連動(同じ文を使用)している場合は、「この後、これを書くんだなあ」を意識させてあげられると良いですね。(詳しくは後述します。)
ステップ③それぞれの漢字の使い方を確認する。
この段階で、漢字自体を覚えることはしません。
あくまで、「この場合はこの漢字を使う」と漢字の使用タイミングの確認をします。
ステップ③で間違いが多いようであれば、ステップ②に戻る。ステップ②で間違いが多いようであれば、ステップ①へ戻るのが良いです。「わからない問題」が多いページは、やる気が出ません。
さて。
流れは何となく掴めましたでしょうか。
それでは!!いよいよ実践編です。
最強の漢字練習方法
ステップ①【新出漢字ページ】正確に漢字を書く。
どんな場面で使うのかを知り、漢字の意味のイメージを掴みます。
以下のような点を考えながら、漢字をよく観察します。
・知っている漢字に似ているところ
・漢字の部品(部首・つくり)
・ここ間違いそうだなあ(気をつけないとなあ)
書き順を見ながら指でなぞってみたり、場合によっては書き順を唱えても良いですね。
絵描き歌のように、おもしろいたとえが入っていると楽しさの演出もできます。
書き順を一画ずつ確認しながら、ていねいに書きます。漢字練習でいちばんの要です。ここで間違えた漢字を練習するなんてことは、絶対に避けさせたい!
細かいところが意識できていないようであれば、新出漢字の練習だけでも大きなマス目のノートに練習するのをオススメします。極論、習字で書かせたいくらいレベルで、この段階の練習に力を入れたいところ。
「何も見なくても書ける!」と思ったら(場合によっては1回書いただけでも)お手本を隠して書いてみる。書けなかったら、もう一度『ながめる』に戻ります。くり返し。
余裕があったら練習します。学年にもよりますが、この段階でやっておくと漢字のラスボスである『書き問題』が楽になります。
ステップ②【読み問題ページ】漢字を読めるようにする。
ステップ①で例文も確認しているので、読めるものが多いはずです。
ドリルの読みページを開き、音読させます。
低学年は、「書くこと」にストレスを抱えていることもあるので、無理にかかせる必要はありません。読めなかった問題にはチェックマーク。
※『準備するもの』で前述した通り、シールでも可愛いマークでも可。
この時、チェックマークだけにするのか、全問読むのかはお子さまと相談してください。
すべて読めるようになったら、「どう?ぜんぶ書けそう?」と声をかけてみてください。きっと「ちょっと待って!」と確認を始めるはずです。実はこれが、とても大事。学年が上がって一人で練習する際に、「読み問題」をやりながら「書く」を意識できると習得が早いからです。
ステップ③【書き問題ページ】それぞれの漢字の使い方を確認する。
こちらもチェックから始めます。
ステップ①②で「書く」を意識できていればいるほど、ステップ③は楽になるはずです。
(こちらもシール・付箋・マーク……何でも可。)
すべて書けるようになるまで繰り返すも良し、ステップ②に戻るも良し、ステップ①の漢字自体の練習に戻るも良し。
色々試してみて、お子さんにとって合った方法を探しましょう。
【復習方法】
その際、「忘れてそうな漢字だけ練習しておいたら?」と声をかけます。最初はめんどくさがってやりませんが、少しずつその効率の良さに気づけるはずです。
「やっておいた方がママは良いと思うけどなあ」くらいは言っても良いと思いますが、強制はしないようにしましょう。「やらされている」と感じると、『覚えるモード』のスイッチが入りにくくなることがあります。
まとめ
漢字は唯一、先取りがどこまでも可能です。
みんなが書けない漢字を書ける子って、何だかちょっとかっこいい!
「書く」「読む」「使う」の3ステップで、効率よく覚えましょう!
間違いが多いときは、ステップを戻す。最後の書き問題を意識しながら進めることで、更に効率アップで楽になります。
早い段階で漢字の学習法を身につけて、家庭学習のストレスを軽減しましょう!